QNX が音響ミドルウエアの最新版をリリース

2009 年3月24日 オタワ — 車載テレマティクスおよびインフォテイメント市場向けオペレーティング システムおよびミドルウエアのグローバル リーダーである QNX ソフトウエア システムズは、受賞歴を誇るミドルウエア製品、QNX® Aviage® 音響処理スイートの新規リリース版を発表しました。このスイートは、自動車用ハンズフリー システムのコストを削減し、同時に品質を改善するソフトウエア製品です。

アウディ、BMW、クライスラー、フィアット、GM、ホンダ、ヒュンダイ、メルセデス ベンツその他のメーカーの 60 種以上の車両プラットフォームにおける採用実績を基に構築された QNX Aviage 音響処理スイートは、音声処理専用のハードウエアに代わる、小型で効率のよいソフトウエア ソリューションです。このソリューションでは、特許アルゴリズムを使用してノイズの多い車内から人声を抽出してエコーを除去し、ハンズフリー通話の質を向上させます。

QNX Aviage 音響処理の新規リリース版には、以下のような新しい機能が含まれています。

  • ワイドバンド サポート — ワイドバンドは、従来的なナローバンドよりも明瞭でリアルなオーディオを提供し、より快適なハンズフリー操作を実現します。ワイドバンドは、ユーザーの満足度を顕著に向上させるとして、現在欧州で導入が進められています。
  • ダイナミック イコライゼーション — 低ノイズ状況で、音声により自然な深みを与えると、ノイズ レベルが上がったときに、悪影響が発生します。このため、同スイートでは、2つのイコライゼーション カーブ設定を可能にしました。一方のカーブはノイズが低い状況に最適化し、もう一方ではノイズが高い状況に最適化してあります。処理エンジンは、車内ノイズ レベルの変化に従い、二つのイコライゼーション カーブをダイナミックにブレンドします。
  • 受信電子ノイズ抑制 — 車両によっては、ダウンリンクまたはリモート側の音声を非常に高い音量にしないと、高いレベルの車内ノイズを克服できないことがあります。このようなケースでは、アンプやネットワーク アクセス デバイスが、非常に耳障りな電子ノイズを発生させることがあります。このスイートは、こうした低レベルのノイズを識別して除去するので、ダイナミック範囲が広い音声が実現します。
  • エコー キャンセラの改善 — 多くのハンズフリー ソリューションでは、 エコーがローカル話者のレベルを超えると、ハーフ デュプレックス状態にスイッチします。その結果、リモート側の話者が話すたびに、ローカル話者がミュート状態になってしまいます。今までも、本スイートはこうした状況でのフル デュプレックス スピーチが可能でしたが、さらにこの機能を向上させ、エコー レベルが非常に高く双方の声が重なったときでも音質を改善し、自然な会話を実現します。
  • リモート設定とテストツールの改善 — トラブルシューティングとテスト ケースの再現がより簡単にできるようになりました。あらゆるデジタル オーディオ タップ ポイントからの録音とインジェクトが可能で、システム オーディオのコヒーレンスと全高調派ひずみ分析にも対応します。

カスタマイズ性が高い QNX 音響処理スイートは、ソフトウエア アルゴリズムのモジュラー ライブラリをシステム設計者に提供します。このモジュラー アーキテクチャと複数プロセッサおよび DSP サポートにより、複数の製品ラインでのアップデート、修正、再利用が簡単にできるようになります。結果として、ユーザーは開発投資を最大限に活用し、また、生産コストを削減することができます。

QNX ソフトウエア システムズは、複数の自動車メーカー、自動車関連サプライヤ、サービス プロバイダ、テスト装置メーカー、教育機関と共に ITU-T の規格化活動に積極的に参加し高品質な車載通信のレベルアップに貢献してきました。 ITU-T (Telecommunication Standardization Sector) は、国際電気通信連合(ITU)のための電気通信規格を調整している機関です。

「QNX Aviage 音響処理スイートは、複数の自動車 OEM でリファレンス実装として活用されており、ほかのすべてのソリューションの比較基準となっています。」と、QNX ソフトウエアシステムズの国際オートモーティブ営業ディレクターである Andrew Poliak は述べています。「このスイートは、ハンズフリー通話の明瞭性、品質、聞き取りやすさを改善するだけでなく、ハンズフリー通信システムの生産コストを削減しますので、エコノミー モデルを含む幅広い車両モデルでも手ごろな価格でハンズフリーを提供できるようになります。

昨年10月、QNX Aviage は、2008 年度のElektra Award 年間最優秀組み込みシステム製品賞を受賞しました。Electronics Weekly が主催する Elektra 賞は、エレクトロニクス業界の優れたイノベーションを毎年表彰しています。

QNX では、自動車 OEM とサプライヤによるプロトタイプ作成と生産のスピードアップを支援する新しいイニシアチブ、 QNX CAR を発表しましたが、Aviage 音響処理スイートは、同プログラムの一部となっています。

販売情報とハードウエア サポート

QNX Aviage 音響処理スイート 1.3 は現在販売中です。このスイートは、さまざまな 32 ビットCPU とDSP に対応しており、 ARM9/11/Cortex、SH-2/4+、Power Architecture、 i.MX3x, x86 およびTI C64x DSP で使用することができます。複数のオペレーティング システムにも対応しており、QNX Neutrino® RTOS、µITRON、Linux、WinCE で使用することができます。

QNX ソフトウエア システムズについて

ハーマン インターナショナル(NYSE: HAR)の一員である QNX ソフトウエア システムズは、 リアルタイムの組み込み OS 技術の業界リーダーです。 コンポーネント ベースのアーキテクチャによる QNX® Neutrino® RTOS、QNX Momentics® 開発スイート、QNX Aviage® ミドルウエアは、業界で最も信頼性が高くスケーラブルなシステム構築プラットフォームを提供、イノベーティブかつ高性能な組み込みシステム構築を支援します。 シスコ、ダイムラー、ゼネラル エレクトリック、ロッキード マーチン、シーメンスなどの世界的なリーダーが、ネットワーク ルーター、医療器具、車載テレマティックス ユニット、警備防衛システム、産業ロボティックスその他、時には人命に関わるような基幹アプリケーションで QNX の技術に依存しています。 1980 年設立の QNX ソフトウエア システムズはカナダのオタワ市に本社を置き、世界 100 ヶ国以上に製品を出荷しています。