マルチコア向けセキュア パーティション技術

QNX がマルチコア プロセッサ向けのセキュアなパーティショニング技術を発表
2007年 4月3日 Embedded Systems Conference シリコンバレー

組込みシステム向けマルチコア処理技術の業界リーダーとして知られるQNX ソフトウエア システムズは、マルチコア システムに究極のシステム セキュリティとリアルタイム パフォーマンスを保証する新しいOSパーティショニング ソリューションを発表しました。QNX® Secure Partitioning for Multi-Core Processors ソリューションは、マルチコア システムにセキュア メモリとCPUパーティショニング機能を提供できる世界で始めての、また、唯一のソリューションとなります。

こんにちのパーティショニング スキームは、単一プロセッサ設計に限られています。現在の実装では、複数コアの全体的なビューを提供できないため、システムを信用できないアプリケーションや外的な攻撃から保護するには、それぞれのコアを別々にパーティションしなければなりません。これは、通常、各コアでOSの複数コピーを作成することによって行われます。

QNXのSecure Partitioning for Multi-Core Processorsは、従来的なソフトウエア パーティショニングの限られた概念を大きく変えるものです。マルチコア ハードウエアを使用する組込みエンジニアは、セキュアなパーティションを設計に適用し、リアルタイム応答性を保証しながら外的攻撃の脅威からシステムを守り、同時にリソース使用とパフォーマンスを最大限に引き出すことができます。

QNX Secure Partitioning for Multi-Core Processorsは、一連のアプリケーションを固定パーティションに限定、あるいは、アダプティブ パーティションを通じてCPU 使用を最適化できるという、柔軟なソリューションです。実際、各機能の優先度に応じ、この二つのテクニックを同時に一つのマルチコア設計の中で使用することもできるのです。QNXのパーティショニング技術は、システム負荷が高い際に、アプリケーションにCPU時間を保証します。また、負荷が低いパーティションから、使用されていないリソースを、もっとリソースを必要としているほかのパーティションに、ダイナミックに割り当てることができます。このため、CPU使用率がアップし、パフォーマンスのレベルが高くなります。このアプローチでは、メモリやCUPサイクルの無駄が発生する従来的な固定リソース割り当てよりも、ずっと効率がよくなります。

この新しいセキュア パーティションは技術は、QNXのマルチコア ソリューションと共に、マルチコア設計において、さまざまな構成で実装することができます。例えば、QNX独自の限定型マルチプロセシング(BMP)オプションを使用すると、希望のアプリケーションを特定のCPUコアセットに「限定」することができ、真の意味でのハードウエアおよびソフトウエア パーティショニング機能を実現することができます。

QNX Secure Partitioning for Multi-Core Processors は、セキュアな操作とリアルタイム パフォーマンスというニーズに応えるだけでなく、設計サイクルの後半になってから追加されるサブシステムに対し、システム リソースを事前に割り当て保証することができるので、システム設計をスピードアップすることができます。

QNX Secure Partitioning for Multi-Core ProcessorsとQNX Neutrino® マイクロカーネル RTOS は、業界標準のPOSIX APIを使用しているので、使いやすさとアプリケーション移植性が非常に高くなっています。組込みエンジニアは、現在使用しているものとまったく同じ、タスク優先度スキームを使用することができるのです。また、QNX Neutrino は、ドライバ、プロトコル スタック、アプリケーションを個別のメモリ保護バーチャル アドレス空間に分離するという、根本的なセキュリティ上の利点をも提供しています。このため、悪意のあるソフトウエアが他のプロセスを覗いたり、質の悪いソフトウエアが、ほかのプロセスに不具合を発生させたりすることを回避できます。

製品情報

QNX Secure Partitioning for Multi-Core Processors は、現在出荷中です。メモリ パーティショニング機能は、2007年8月にベータ版トライアルが予定されています。

QNX ソフトウエア システムズについて

ハーマン インターナショナル (NYSE: HAR) の一員である QNX ソフトウエア システムズは、リアルタイムの組み込み OS 技術の業界リーダーです。QNX® Neutrino® RTOS のコンポーネント ベースのアーキテクチャと QNX Momentics® 開発スイートは、革新的かつ高性能の組み込みシステムを構築するために、業界で最も信頼性が高いスケーラブルなフレームワークを提供しています。シスコ、ダイムラークライスラー、ゼネラル エレクトリック、ロッキード マーチン、シーメンスなどの世界的なリーダーは、ネットワーク ルーター、医療器具、車載テレマティックス ユニット、警備防衛システム、産業ロボティックス、その他のミッションまたはライフ クリティカルなアプリケーションで QNX の技術に依存しています。1980 年設立の QNX ソフトウエア システムズはカナダのオタワ市に本社を置き、世界 100 ヶ国以上に製品を出荷しています。